イタリア語翻訳こぼれ話

イタリア語翻訳こぼれ話

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/06/04]
先日イタリア語の文書を翻訳させて頂いている中で、CVという言葉を取り扱いました。その文書は再生可能エネルギーをテーマにしたものでしたので、ここでの”CV”はCertificato Verde(グリーン証書)を意味していました。その他、CVという言葉はCavallo Vapore(馬力), conto vendita(売上帳), con la voce(音声で)を意味することもあります。ですがCVと聞いて最初に思い浮かぶのはCarriculum Vitaeかも知れません。こちらはラテン語由来の言葉でcarriculumは履歴、vitaeは人生を意味します。イタリア語翻訳すればcarriculumはcurricolo、人生はvitaですから殆どラテン語と同じです。それもそのはず、イタリア語という言語フィレンツェ地方の方言を土台にダンテによって確立される14世紀初頭まで、イタリアの学界における標準言語はラテン語であり、イタリアの出版物は全てラテン語で書かれていたほどなのです。
こういった古いラテン語文書をイタリア語翻訳するといったお仕事にもクロスインデックスは日々対応しております。昔の錬金術師が書き記した、現代の化学の考え方とは異なる論理などをラテン語から日本語に、またはイタリア語翻訳して読み解く作業には、翻訳力に加え、調査力、また時には時代背景も加味し、正しい翻訳をご提供するための想像力をも働かせ、全力で取り組んでおります。非常に価値のあるお仕事をお任せ頂いていると光栄に存じております。

(A.K.より)

  

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