アラビア語のテープ起こし

アラビア語のテープ起こし

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/07/13]    今も記憶に残る2001年NYの「9.11」。それ以降、アラビア語テレビ放送の翻訳を承ることが多くなりました。その多くを占めるアラビア語映像翻訳は、翻訳者がテレビ局まで伺い、映像と共に収録されている音声を聞きながら翻訳していくというものです。
無防備に撮影ができない場所などで、取材などのためひそかに録音された貴重な音声の文書化にはアラビア語テープ起こしサービスが有用でしょう。
現在では戦争状態の緊張も緩和され、特にエジプトやイスラエルなどで、住民へのインタビューなどが撮られることも多くなりましたが、やはり録画されることが多いため、実際にはアラビア語の音声のみのデータについてテープ起こしのご依頼を頂くことはほとんど無いのが現状です。しかし、テープ起こしでないにしろ、アラビア語で話されている口語は国によって、方言が全く異なっているため、まずは、「どこで撮ってきた画像なのか」が重要になっています。文語に関しては「フスハ」という共通アラビア語正書法がありますが、口語アラビア語には、全く異なる8つの方言があり、異なる方言のアラビア語話者同士ではお互いの意思疎通が困難になるほどです。アラビア語は、2億人を超える話者のいるれっきとした国連公用語でありながらも、テープ起こしを行う際は、細やかな配慮が必要な言語なのです。

(K.M.より)

  

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