イタリア語添削の現場から

イタリア語添削の現場から

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/06/05]    美しい文字で「大平洋」と書いた生徒に、先生が言いました。「テンデだめだ」。たかが点、されど点。
イタリア語添削のお仕事では、細かい表記の統一性にも配慮を心がけております。例えばイタリア語では、3桁毎の数字の位(千の位、百万の位など)はpunto(英語でいうperiod “.”)で区切り、小数点にはvirgola(英語でいうcomma “,”)を用いるのが標準です。日本語とは正反対です。そのためイタリア式に表記された数字が日本語の文章の中に配されていると、視覚的に違和感があるだけでなく理解の妨げにもなり得ます。国際ビジネスがますます盛んになっている現在、ISO(国際標準化機構)やIEC(国際電気標準会議)の規約では小数点には「.」を使用すること、との明記があるようです。しかし、それでも日本式の1,234,567.89を1.234.567,89と表記するのがイタリア語の一般的な習慣です。イタリア語添削の際には、文章を読まれる方にとって心地よい訳文を提供するため、細かいイタリア語表記も添削させて頂いております。因みに桁の区切りと小数点に関して日本語式の表記を選択している国には日本、オーストラリア、カナダ(英語話者居住地域)、中国、インド、イスラエル、韓国、北朝鮮、マレーシア、メキシコ、フィリピン、シンガポール、タイ、台湾、英国、米国などが挙げられます。
言語を専門に取り扱う我々の、外国語の表記方法に対する関心は尽きません。今後も研究を重ね、常に最新のスタイルに基づいたイタリア語添削をご提供して参ります。

(A.K.より)

  

→ アップデート記事一覧へ

  


ページの先頭へ