同時通訳と資料

同時通訳と資料

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/06/05]    同時通訳者を手配する時、通訳者の皆様から頂くのは、「まずは資料を」というお言葉です。業務の背景となる資料や、直接必要となるpptの資料、席次、名前のスペルと発音、出席者一覧、称号(Dr.やPro.、Sir.など)。アサインする際に、当該分野に元々知見を有する同時通訳者を手配することはもちろんですが、それ以上に、世界は常に動いており、同時通訳者の知識、元々知っていた単語が変わっている可能性もあります。
ご列席の皆様は、それぞれの専門家でいらっしゃる場合もあれば、一般市民の場合もあります。他方、同時通訳者はその業界の通訳経験が豊富であっても、「その道」の専門家、つまり業界関係者ではないため、出来だけ早く資料に目を通し、自分用に調べ、翻訳し、業務に望むのが通常です。
例えばドイツ語同時通訳者の場合、日本語しか資料がない場合、必ず英語ドイツ語に翻訳される方もいらっしゃるそうです。翻訳、というかメモ程度のものですが、それだけ言語の対比=翻訳は、必要なものなのです。どんな言葉が飛び出すか分からない会議の現場。突然出てきた用語を、即座にどう訳出するかの瞬発力は、対比できるもの(翻訳物)があって、初めて養われるのです。

(K.M.より)

  

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