ドイツ語添削における世代の違い

ドイツ語添削における世代の違い

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/06/08]    ヨーロッパの西側の言語群である西ゲルマン語の代表格の一つであるドイツ語の話者数は1億3,000万人に及びます。
クロスインデックスではビジネスレターを出すために、ドイツ語翻訳添削を承ることがままあります。もちろん、ビジネスで用いる用語には、「正統な」ドイツ語を用いていますが、広告・宣伝の分野、車やファッションなど、どちらかというと若い世代に訴求する目的のドイツ語の表現を添削する場合、一筋縄ではいきません。最新のドイツ語で「cool」に書かれた文章を「正しい」ドイツ語添削した結果、ドイツ在住者の目には「ダサい」印象を与える文章が仕上がってしまうといった事態も想定されます。「若者言葉」、「借用語(他の言語の影響)」も無視のできない要素です。最近では、英語との混同(英語の~ingがついたり、過去分詞の-edがついたり)も進んでいると聞きます。もちろん、若者達が自由に造語を作るのは日本と一緒。また、ドイツ国内に在住するトルコ人たちの言葉からの借用も進んでいるとか。日本に住むドイツ語翻訳者たちも、自分が習った、あるいは使っていたドイツ語が、いつの間にか古くなり、「cool」なドイツ語を理解できないといった事態に直面することがあります。
そんな「ドイツ語の今」を踏まえ、添削を行う時、一番大切なのは、「その原稿をいつ、誰のために、どんな状況、媒体で使うか」ということなのです。

(K.M.より)

  

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