英語同時通訳者の歴史

英語同時通訳者の歴史

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/10/28]    英語に限らず、通訳者、とりわけ同時通訳を行う通訳者は、黒子であり、「見えない」存在でなくてはなりません。従って、どれだけ重要な外交交渉、国際会議であっても、表舞台に担当通訳者の名前が出ることはありません。しかし、中にはメディアに声が流れ、名前も出ることで、有名となる通訳者もいます。英語同時通訳者では、アポロ月面着陸の衛星生中継を同時通訳し、「アポロの同時通訳」として知られた西山千氏、尾崎行雄の三女で、岸信介首相など政治家の通訳を多く務めた相馬雪香女史。沖縄返還をはじめ数々の外交交渉やサミットなどにおける英語同時通訳を担当しNPO法人通訳技能向上センターを設立、理事長を務める小松達也氏などがその例です。
英語同時通訳者は、世界が動くまさにその瞬間に居合わせることも少なくありません。アポロ11号の月面着陸時の通訳を務めた國弘正雄氏は、実は雑音しか聞こえず、苦悩の中、とっさの機転で「意訳」した「通訳」をして見せたことで、日本中の感動を呼ぶことに成功しました。日本の歴史、世界の歴史が動く裏側に、多くの英語同時通訳者の存在があったことを、忘れてはならないでしょう。

(K.M.より)

  

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