逐次通訳の際の心配りについて

逐次通訳の際の心配りについて

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/06/12]    逐次通訳とは、話し手が一定の時間まとめて話をした後、通訳の時間を取って、通訳者通訳をする通訳形態をいいます。話し手が話している間、逐次通訳者は、情報の取りこぼしがないよう聞き手に正確に通訳するために、できるだけメモをとります。そして、このメモを取る際に、聞き手にいかにわかりやすく情報を伝えられるか頭の中で整理をしなければいけません。
例えば、日本人がよく使う「坪」という広さを表す単位があります。これはあくまでも日本の尺貫法による単位ですので、メートル法を用いる欧米諸国などの人に、「1 tsubo」とそのまま伝えただけではまったく理解されません。逐次通訳者はメモを取りながらそこまで考慮し、平方メートルで言い換え、聞き手にわかるように通訳をしているのです。
他にも、広さを表す場合に、「東京ドーム○個分」といった表現も日本ではよく耳にしますが、野球が普及していない国の方に対して、通訳者はどのように説明しているのでしょうか?
欧州や南米の人が相手でしたら、サッカースタジアムの広さを例えとして用いるのが有効かもしれませんね。逐次通訳者の臨機応変な対応にはいつも脱帽してしまいます。

(Y.M.より)

  

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