イタリア語リライトの必要性

イタリア語リライトの必要性

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2010/06/15]    リライトという言葉は各種日本語の有名辞書にも掲載されており、「文書を(ある目的をもって)書き直す」という意味合いで一般的に用いられている用語です。英語表記は”rewrite”となるこの単語、イタリア語でもそのまま”riscrivere”となります。”ri”は英語の”re”に、”scrivere”は動詞writeに相当します。
そういえば私がイタリアに語学留学していたときに、先生から、”Dovete riscrivere la storia con tanta fantasia”「物語を(ベースにしながらも)想像力を大いに使ってあなたなりのお話に書き換えて下さい」と、よく課題が出されたものです。
イタリア語リライトは、まさにその”riscrivere”のイメージで語れるサービスであり、細かい文法的添削とは性格を異にしています。村上春樹さんの最新書き下ろし小説1Q84の中で、主人公の川奈天吾が、深田絵里子の「空気さなぎ」に対して行った書き換え作業は「リライト」の良い例です。
イタリア語リライトは、内容の肉付け、文章構成の練り直しなどを含むサービスです。ビジネスレターや契約書では翻訳や添削サービスが最適となる場合が多いものの、論文や物語、その他記事などをお客様がイタリア語で執筆なさった場合、イタリア語の母国語話者が読んで気持ちよく腑に落ちるような、過不足の無い文章に仕上げるため、不要な部分をそぎ落とす、必要な背景説明を加え順序を整えるなどの、イタリア語リライトサービスが非常に有用となる場合があります。
一方、原文のニュアンスが全く損なわれてしまうようなことも無き様、イタリア語を担当するコーディネーターとして、イタリア語と日本語の両方をよくチェックし、良いイタリア語リライト原稿をご提供できるよう日々心がけております。

(A.K.より)

  

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