クロスインデックスには、リサーチ・コンサルティング部、通訳・翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳・翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。
[2010/06/16] 韓国語のリライトを承った後、お客様が我々翻訳コーディネーターに、リライトした原稿を修正するようご指示下さることがあります。その背景には次のようなハングル正書法の仕組みがあります。
ハングルの正書法とは、日本語、英語、その他様々な国と地域の言語に由来する言葉の韓国語表記に関する韓国国家制定のガイドラインです。韓国語のリライトにあたるクロスインデックスの韓国語ネイティブスタッフは、この正書法に基づいて韓国語リライトを行っています。
この正書法に従って「東京」をハングルで表記すると「도쿄」となります。しかし皮肉なことに「도쿄」をアルファベット表記に置き換えるとTokyoではなくDokyoとなってしまうのです。つまりA=B, A=CよってB=Cという数学的な考えにおいては東京=도쿄=Tokyoというイコール関係が成り立つはずであるにも関わらず、ハングルの正書法では도쿄=Tokyo(B=C)という関係が成り立たないのです。
アルファベットに直した場合にTokyoとなるハングル表記は토쿄ですが、Tokyoが토쿄であるからと言って、東京が토쿄かというと、そうではないのです。韓国語のネイティブは東京を間違いなく도쿄と表記しますし、도쿄という表記があればそれをTokyoに聞こえる音で発音します。토쿄と修正してしまうと、逆にDokyoに聞こえる発音が誘導されてしまうのです。
修正をご指示下さったお客様は東京をTokyoに置き換えて考えた上で、それを更にハングルに直すという思考回路を辿られたものと思われますが、ハングルに関してはこの経由方法は有効でないどころか、間違いの原因となってしまうのです。東京は日本の地名ですので、英語を介さずに日本語から直接ハングルに直す必要があるのです。
韓国語のリライトを承った際は、どのような観点から正書法に従った表記をしたか、私どもからお客様にご説明する必要があると考えており、またこれを実践しております。
(K.M.より)
ガバレッジ国 | 141 ヶ国 |
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エキスパート国籍 | 138 ヶ国 |
対応言語 | 340 言語 |
エキスパート | 14,369 名 |
海外提携企業 | 421 社 |