フランス語の添削

フランス語の添削

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、通訳翻訳部のコーディネーターによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2011/08/26]    フランス語の映画を観ていると、言葉の響きがとても美しいので、コメディ映画すら優雅に聞こえてしまいます。日本人にとってフランス語は、なぜか「洗練された」「音楽のような」「芸術的」言語に聞こえてしまうのではないでしょうか。そのせいか日本語には昔から「和製英語」と同じくらい「和製フランス語」があります。
日本語で書かれたフランス料理店のメニューや、アパレル用語、広告のアイ・キャッチャーなどには、それら「和製フランス語」が混在し、日本では所謂「フランス語」として広く流布しています。ズボン(jupon)、コンシェルジュ(concierge)、シュール(sur)などがそれにあたります。但し、これら和製フランス語の中にはフランス本国ではすでに廃れ、死語となっているものも多くあります。
あるフランス料理店から、新メニューのフランス語添削をお請けしたことがあります。その際、フランス語ネイティブ話者のスタッフが担当したフランス語添削に対し、お客様からいくつかのご指摘を頂きましたが、その内容は和製フランス語に「修正」するように、とのご要望であり「何故その和製フランス語を使用しないのか?」とのご指摘でした。
現代のフランス人が実際に用いる語彙や表現とは感覚が異なっていた訳です。ことフランス語に限らず、時代と共に言語も変化します。時に和製フランス語を正すことも含め、生きたフランス語への添削をご提供することが、私ども翻訳会社の仕事です。

(N.T.より)

  

→ アップデート記事一覧へ

  


ページの先頭へ