ポルトガル語を母語とする国々のつながり~ブラジル他

ポルトガル語を母語とする国々のつながり~ブラジル他

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、リサーチコンサルティング部のコンサルタントによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2012/05/08]    ポルトガル語を母語とする人口は約2億人で、話者人口としては世界7、8番目に大きい。ポルトガル語を母語とする人口はポルトガルとその旧植民地に分布しており、複数の大陸にまたがって話されるのが歴史的な特色と言える。ポルトガル語を公用語とする国は、欧州のポルトガル(1064万人)、南米のブラジル(1億8000万人)の他に、以下の諸国がある。

アフリカ:アンゴラ、カーボベルデ、ギニアビサウ、サントメ・プリンシペ、モザンビーク、赤道ギニア
アジア:東ティモール、マカオ

上記10カ国のうち、マカオと赤道ギニアを除く8カ国は、ポルトガル語諸国共同体(Comunidade dos Países de Língua Portuguesa, CPLP)を結成している。CPLPは、対等な立場で政治・経済・文化の面で協力することを目的に、1996年7月17日に結成された。結成の懸け橋であるポルトガル語の普及にも力を入れている。事務局はポルトガルのリスボンで、国家元首会議が2年に1度開催され、議長国は 2年ずつ交代で行う。また、外相会議が毎年開催されるほか、常任運営委員会が月次会合で開催されている。

CPLPは、世界各地に点在しているメリットを活かし、様々な経済活動を行っている。具体的には、ポルトガルブラジルへの直接投資を1990 年代後半から増加させている。また、ブラジルはアフリカとの関係強化にあたり、アフリカにあるポルトガル語圏諸国を拠点としており、輸出や石油開発、エタノールの普及や農業開発などに取り組んでいる。

日系企業としても、ポルトガル語を公用語とする国へ進出する際は、このような言語的繋がりも戦略のヒントになるかもしれない。
ちなみに、ブラジルにおいては、まずポルトガル語でないと話が通じない。英語が達者なビジネスマンでもポルトガル語の通訳者を介在して、商談等に臨む必要がある。

  

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