州により異なるアメリカの景気

州により異なるアメリカの景気

クロスインデックスには、リサーチコンサルティング部、通訳翻訳部という2つの事業部がございます。
このコラムは、リサーチコンサルティング部のコンサルタントによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2012/05/09]    アメリカ景気は、国全体として見れば失業率が未だに8%を超えており、決して上向きとはいえない。ただ、アメリカの特徴として、それぞれの都市の特色や主要産業が政治・金融・映画・IT等と異なっているため、景気についても、州によってその景況感が異なるという面がある。

例えば、IT産業の集積地であるカリフォルニア州サンフランシスコのシリコンバレーの景気は、フェイスブック(Facebook)等の追い風に乗って顕著な上昇気流にある。不動産相場も過熱し、賃貸物件も需要超過気味である。州外の失業率とは対照的に、常に有能な労働者が求められている。

アメリカ政府は、失業率を改善して景気回復への道筋を立てるにあたり、シリコンバレーとの連携を強めている。具体的には、フェイスブックと複数の雇用支援団体と連携し、「Social Job Partnership」を発表した。ソーシャルネットワークを利用して失業率改善を目指すべく、フェイスブックに専用ページを開設し、求職支援プログラムやスキルアップのためのトレーニング、求人関連情報などを提供している。

一時は効率化を進めるがために雇用減を招きかねないと非難されたアメリカのIT業界だが、最近ではこのように雇用支援に向けてのツールを提供し、景気回復に貢献する試みが進められている。

  

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