アメリカの食と消費者

アメリカの食と消費者

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このコラムは、リサーチコンサルティング部のコンサルタントによる、日々の業務を通しての雑感です。

  

[2012/05/24]    アメリカにおける日本食の普及には、背景としてどのような消費者意識があり、また今後何が求められていくのだろうか。

アメリカに限らず、世界の消費者が日本食にイメージするものは、まず「健康」だろう。例えばアメリカでは海苔が根強い人気で、様々な味付けをした海苔をスナックとして売られていたりする。ただ、「健康」は日本食だけの専売特許ではなく、例えば韓国料理も発酵食品やトウガラシ、野菜を多く使うなど、健康志向であるといえる。

その他に消費者が日本食にイメージするものは、「安全性」だろう。これは、栽培方法や品質管理に支えられており、農家の努力の賜物である。日本における有機農産物の生産量は年々増加している。ただ、実際問題として労働負担や生産コストは増加するという側面がある。

日本食は、健康的で質のよい食材に「上品な味わい」や「彩りや盛り付けの美しさ」が付加価値となり、アメリカを含めた世界の消費者に受け入れられている。ここからさらに個々の消費者ニーズを探求するならば、食物アレルギーやベジタリアン、宗教に基づいた食習慣など、様々な要素がある。従来の枠に甘んじない付加価値をつけられるかどうかが、今後の発展の鍵になるだろう。

  

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