クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第1弾 – インドネシア 2009年1月16日

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クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第1弾 – インドネシア 2009年1月16日

新興国19カ国レポートについて

本レポートは、海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業様や、海外の政策や法律動向を見ておられる官公庁様、さらには学校法人様、現地事情にご関心のある個人の方に向けて執筆しております。

BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、インドネシア、中国、マレーシア、メキシコ、タイ、バングラデッシュ、南アフリカ、ロシア、ブラジル、ベトナム、韓国、フィリピンの19カ国を対象に、クロスインデックスの現地調査員の情報提供の下に配信してまいります。また、今後、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、インド、パキスタン、ナイジェリア、イランなどの国々を追加していく予定です。

掲載頻度としては、半月に一回、19カ国分のレポートの順次掲載を予定しております。国際ビジネスを展開される皆様のヒントになれば幸いです。

代表取締役社長 中村知滋

 

インドネシアにおける普及しつつあるブラックベリー

インドネシア、特に首都ジャカルタで今流行っているものといえばブラックベリー(BlackBerry)である。

ちなみにブラックベリーとは、通信機能を内蔵した携帯情報端末であり、スケジューラやアドレス帳、メール機能、簡易キーボード、WordやExcel、PDFなどの閲覧機能などをもっている。

個人に広がる利用

最初にブラックベリーがインドネシアに登場したのは2004年。

当初、いつでもどこでもすぐにメールを確認したいビジネスマン用ということで法人向けサービスが主体だったが、昨年2008年から個人向けに力を入れ始めている。

本体価格は5~800万ルピア(約4万3千円~7万円。1円=115ルピア換算)とまだまだ高価ではあるが、利用料金を下げ(現在1ヶ月20万ルピア(約1700円)程度)、利用者のニーズに合わせた料金パッケージを出した結果、個人利用者が急増した。

ある報道によれば、現在、法人と個人の比率は3対7程度である。昨年2008年末時点で、ブラックベリー利用者数は2~2.5万人に達しており(インドネシアの人口2.19億(2005年時点)の0.01%に相当)、サービスを提供する携帯電話オペレーター3社でのユーザー数は、Indosatが1万人、XLが8千人、Telkomselが6千人程度といわれている。

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欧米と遜色のないショッピングセンター
(首都ジャカルタ
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急速なモータリゼーションによる渋滞
(首都ジャカルタ

柔軟な利用料金

料金パッケージは、普通の携帯電話の料金パッケージ同様、後払い式に加え、前払い(プリペイド)式も導入されており、引き落とし口座などの登録が面倒な人やその時の懐具合にあわせて使う金額を調整したい人に対応している。

前払い式のサービスは、昨年2008年5月にTelkomselがアジアで初めて導入したものである。

また同年11月には、XLが「5000ルピア(約43円)・24時間使い放題」として、世界初といわれるデイリー料金パッケージを出した。

こちらも前払い式同様、「懐具合に合わせて」というのがうたい文句である。

開始日と停止日に、SMS(ショートメール)を送信することにより設定でき、1日ごとに利用の有無を選べる可能性を提供したこと、また1日とか1回の単価が安いものについつい飛びついてしまうインドネシア人消費者の心理をうまく掴んだようである。

利用目的の多様化

では実際にブラックベリーで何をしているかというと、もちろんメール確認に使っている人もいるが、ほとんど遊びに使うという人も少なくない。

特に人気なのはチャット。もともと老若男女オンラインでのチャットやSMSでのおしゃべりが大好きなインドネシア人である。いつでもどこでも、SMSよりももっとインタラクティブに雑談ができるとあって評判が良い。

その他、Facebookを覗いたり書き込んだりするのも暇つぶしによく使われており、ビジネスメールなどには縁がない主婦などの間でもブラックベリー利用者は増加傾向にあるようだ。

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高層マンションの建築が進む
首都ジャカルタ
 

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