クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第105弾 – ブラジル 2013年11月27日

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クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第105弾 – ブラジル 2013年11月27日

新興国19カ国レポートについて

海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業の方々を対象に、クロスインデックスの現地調査員からの情報を元に掲載しております。
BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、中国、韓国、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インド、バングラデッシュ、パキスタン、ロシア、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、南アフリカ、ナイジェリアなどの国々を対象としております。(国別レポート一覧はこちら

ルックス志向のブラジル人女性のファッション感覚

素材よりもルックス重視のブラジル人女性

ブラジル人女性は一般的におしゃれである。流行に敏感で、自分の魅力を最大限に引き出す着こなしを、ちゃんと心得ている。ただし、多くの日本人女性や、ヨーロッパの婦人のように、「長く着られる質の良い服を、多少高く支払ってでも手に入れたい。」というコンセプトを持ち合わせている人には、あまり出会ったことがない。
例えば、道の向こうから素敵な服装の女性が、こちらに向かって歩いて来たとしよう。誰もが振り返るような、美しい色彩を組合わせ、颯爽と胸を張って歩いている。ところが、すれ違いざまに素早くチェックしてみると、ブラウス、パンツ、スカートも色合いこそセンス良くまとめてはいるが、素材は安っぽい化繊であることも多いのである。
彼女達は言う。「流行なんて毎年変わるのに、なんで長持ちする服を買う必要があるのよ?そんな事にお金をかけるくらいなら、そこそこのものを次々買い換えて、色々楽しんだ方がいいと思わない?」確かに説得力のある言い分ではある。敢えて付け加えるとすれば、彼女達のこうした考え方の背景には、「自分が着なくなったからって、別に捨ててしまう訳ではないのよ。そうだ、お手伝いさんにあげれば、まだまだ喜んで使ってくれるんだし…。」という思いが潜んでいる、と私は分析している。

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中流家庭の生活スタイル

ブラジルの中流以上の家庭は、ほとんどどこの家でも、住み込みか、或いは通いのお手伝いさんを雇っており、家族が使わなくなった衣類や履物等は、概ね彼女達が喜んで持ち帰ってくれる。次々と新しい服を買う人にしても、このようにリサイクルや、エコロジーに貢献しているのだから平気と、罪の意識を感じずにすんでいるのかもしれない。
もうひとつ付け加えておくと、化繊の安っぽい素材でできた衣類が低価格であるとは限らない。天然素材の麻や、綿100%の製品は、まず絶対数が少なく、あったとしても高価である。それは良いとして、どう考えても、それよりは格段に安く製造できるはずの、レーヨンやポリエステルの製品までが、結構な値段をつけているのは、全くもって納得がいかない。かくして私は、帰国の度に低価格、高品質を実践している国産ブランドの衣類を大量に持ち帰ることになるのである。
子供用衣類にしても、10年ほど前、日本で綿のトレーナー上下が、1500円程で買えた時代に、ブラジルでは、同じような製品が、3500円~4000円もしていた。こんな風だから、ブラジルサンパウロ在住の日本人で、ユニクロのサンパウロ進出の噂に、胸を躍らせた人は少なくなかったはずだ。私達の期待を裏切って、噂がこのまま立ち消えになるのか、或いは、ようやく実現した、ダイソーの進出に次いで、サンパウロに、めでたくブラジル1号店を開けるところまでこぎつけることができるのか、皆が注目している今日この頃である。

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