クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第3弾 – タイ 2009年1月27日

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クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第3弾 – タイ 2009年1月27日

新興国19カ国レポートについて

本レポートは、海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業様や、海外の政策や法律動向を見ておられる官公庁様、さらには学校法人様、現地事情にご関心のある個人の方に向けて執筆しております。

BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、インドネシア、中国、マレーシア、メキシコ、タイ、バングラデッシュ、南アフリカ、ロシア、ブラジル、ベトナム、韓国、フィリピンの19カ国を対象に、クロスインデックスの現地調査員の情報提供の下に配信してまいります。また、今後、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、インド、パキスタン、ナイジェリア、イランなどの国々を追加していく予定です。

掲載頻度としては、半月に一回、19カ国分のレポートの順次掲載を予定しております。国際ビジネスを展開される皆様のヒントになれば幸いです。

代表取締役社長 中村知滋

健康への関心が高まるタイ

「運動」は新しい余暇の過ごし方

かれこれ7~8年前のことになるだろうか。

タイの厚生省が、体力作りのために、一週間に3回、30分の運動をするようにとタイの国民に呼びかけたのをきっかけに、健康ブームが巻き起こった。

それまでも、公園でジョギングをしたり、広場でエアロビクスをしたりと、日常的に運動をしている人たちはいたものの、ごく一部の愛好家に限られていた。

ところが、タイの国外から参入したフィットネスチェーンが支店を増やしていくうちに、バンコクで働くサラリーマンやOLの余暇の過ごし方のひとつとして、フィットネスクラブに通うのが定着した。

体を動かすことから始まった健康への関心は、その後、食生活や医療へと広がりを見せている。

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公園でエアロビクスをするタイ人女性
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安全が意識され始めたタイにおける野菜

安全な食品へのニーズ

日本へ輸出されたタイの農産物から残留農薬が検出されたというニュースは珍しくないが、タイ国内市場に出回っている農産物も同様に農薬に汚染されている。

主婦の間では、「市場で野菜を買うときは、虫食いの跡がある野菜を買え」と言われているくらいだ。

その他にも、生麺への漂白剤添加、海産物への保存料添加というように、食品の汚染がニュースで度々取り上げられた結果、安全な食品へのニーズがタイ人消費者の間で高まってきた。

そのニーズを受けて、オーガニック野菜やSPF豚(通称無菌豚)、ハイジェニック(Hygienic:衛生的な)チキンといった、安心して食べられる食品がスーパーの店頭に並ぶようになった。

価格は、一般の野菜や精肉などより5割ほど高いが、価格よりも安全性を重視したいという中流階級以上の層に人気がある。

健康情報はテレビ番組から

以前から、健康や医療をテーマにしたタイの専門誌は存在したが、もっと手軽に医療に関する情報を得てもらおうと、民放のテレビ局がいくつもの健康情報番組を制作するようになった。

タイ国外の番組も積極的に採用しつつあり、例えば9チャンネル(Modernine TV)の「AROKA PARTY(アロカ・パーティー)」という番組は、「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」をタイ語に焼き直したモノであったりする。

世界保健機関(WHO)が発表したタイ人の平均寿命は、男性が68歳、女性が72歳。

定期的に運動し、安全な食品を食べ、医療に関する正しい知識を身につける。

これが、タイ人の長生きの秘訣として語られる日はそう遠くないと実感している。

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