クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第5弾 – フィリピン 2009年2月3日

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クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第5弾 – フィリピン 2009年2月3日

新興国19カ国レポートについて

本レポートは、海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業様や、海外の政策や法律動向を見ておられる官公庁様、さらには学校法人様、現地事情にご関心のある個人の方に向けて執筆しております。

BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、インドネシア、中国、マレーシア、メキシコ、タイ、バングラデッシュ、南アフリカ、ロシア、ブラジル、ベトナム、韓国、フィリピンの19カ国を対象に、クロスインデックスの現地調査員の情報提供の下に配信してまいります。また、今後、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、インド、パキスタン、ナイジェリア、イランなどの国々を追加していく予定です。

掲載頻度としては、半月に一回、19カ国分のレポートの順次掲載を予定しております。国際ビジネスを展開される皆様のヒントになれば幸いです。

代表取締役社長 中村知滋

ユーティリティへの高いこだわりを見せるフィリピン人

 

フィリピンにおける先進国流マーケティング

 

世界的な金融破綻で先進国が軒並みマイナス成長を余儀なくされる中、フィリピンは、経済成長は継続しているものの、昨年2008年12月の新車販売台数は前年同月比で18.5%落ち込むなど、影響が徐々に出始めている。

 

この危機に、例えばホンダは、需要喚起のためにクルマだけでなくバイクにおいても、ニューテクノロジーやコンセプトデザインのアピールに力を入れている。

 

かつてわが国のメーカーというメーカーが、新しい“テクノロジー”や“コンセプトデザイン”を謳い文句に次々と代替えさせていったやり方を、フィリピンでも踏襲しようとしているわけだ。

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モノは溢れ出してきたが国民性は変わらない

私が’90年前後に某大手バイクメーカー専属のチーフコピーライターだった頃、アジア向けバイクはデザインがどうもダサイのが不思議でならなかった。

しかし、フィリピンで暮らしていると、先進国で求められる洗練度とかお洒落度というより、後先考えずその場を楽しく盛りあげられる、瞬間芸的“面白さ”が求められることがわかる。

それでも、グローバル化により、ここフィリピンでも先進国並みのファッションが受け入れられる素地ができてきたのだろう。

フィリピンの人たちは日本人のように完璧を求めない。

計画を立ててもどこかで破綻するのが目に見えているからで、そんなことは日常茶飯事だから即興で対応することを手間だなどとは考えない。

からこそ、生計を立てられているひとも多いのだ。

贅沢や浪費することに慣れていない人たち

なんでも“めいっぱい”に活用する、エコノミカルな環境で重宝がられるのは、必然的に実用性が高い製品である。

まだまだ修理して使えるモノを捨てさせ、新しいデザインに走らせるのは簡単ではないし、このご時勢、実用性の高いモノと格好いいモノを並べられたらフィリピン人は迷わず前者を選ぶ。

日本人的発想を捨て、現地に暮らしていると、フィリピン人のモノに対する価値観が見えてくる。それが、アジア発のプロダクトだ。

日本では到底受け入れられぬアジア設計のクルマ、例えばスズキのAPVなどがフィリピンで受けているのも、自動車を運搬の道具としての用途に徹したコンセプトが、日本製の部品のクオリティによって裏打ちされているからに他ならない。

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マニラ市内でよく見られるバイク修理ショップ

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