クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第11弾 – マレーシア 2009年4月6日

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クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第11弾 – マレーシア 2009年4月6日

新興国19カ国レポートについて

本レポートは、海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業様や、海外の政策や法律動向を見ておられる官公庁様、さらには学校法人様、現地事情にご関心のある個人の方に向けて執筆しております。

BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、インドネシア、中国、マレーシア、メキシコ、タイ、バングラデッシュ、南アフリカ、ロシア、ブラジル、ベトナム、韓国、フィリピンの19カ国を対象に、クロスインデックスの現地調査員の情報提供の下に配信してまいります。また、今後、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、インド、パキスタン、ナイジェリア、イランなどの国々を追加していく予定です。

掲載頻度としては、半月に一回、19カ国分のレポートの順次掲載を予定しております。国際ビジネスを展開される皆様のヒントになれば幸いです。

代表取締役社長 中村知滋

マレーシアにおいて高まる美容と健康への関心

高価な輸入品を求めるマレーシア人女性たち

多民族国家であるマレーシアでは、インド系マレーシア人中国系マレーシア人も、それぞれの先祖伝来の文化的背景を保ちながら、マレーシアでの生活を送っている。

そのため、インドに古くから伝わる健康療法や中国の歴史ある漢方などの情報や素材は、実に豊富に存在している。

しかし一方で、特に若い女性が「美容と健康を兼ね備えた商品」を求めるため、商品の多数は、高価な輸入品で占められているのが現状である。

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インド系マレーシア人の祭り
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中国系マレーシア人の文化

自然派化粧品への関心

マレーシア人女性の中でも特に、中国系の20~40代の女性は、日本のファッションや自然派化粧品に対して高い関心を持っており、中国語に翻訳された日本のファッション雑誌を熱心に購読している。この趨勢を受け、海外企業もマレーシアでの自然派化粧品マーケットへの進出を進めている。

フランスのロクシタンやオーストラリアのジュリークなど、日本でも人気のある海外の自然派化粧品ブランドが、ペナンクアラルンプールなどの主要なショッピングモールなどで店舗展開を開始している。

しかしながら、前述の通りマレーシア市場にある自然派化粧品は高価なものが多数を占める。若い女性が購入可能で質の高い商品へのニーズはあるものの、そのニーズは満たされていないのが現状である。

健康への関心とマーケットのニーズ

自然派化粧品のほか、マッサージ器などの健康器具やサプリメントなども注目を集めている。

特徴的なのは、マレーシア人の平均月収が日本人の約3分の1であるにもかかわらず、日本と同価格帯である約8,000リンギット(約24万円。1リンギット=30円換算)のマッサージ器や高価な輸入サプリメントなども購入されていることである。

購買層の多くは富裕層の多い中国系マレーシア人マレー人などだが、こうした富裕層の消費行動には、「良質のものには出費を惜しまない」傾向が窺える。

また、美容に高い関心を持つ若い中国系女性層と富裕層は、主要都市のクアラルンプール近郊とペナンに集中しているが、これらの都市の人口はマレーシア全人口(約2700万人)の約5分の1(約540万人)にあたる。

海外からの短期および長期移住の外国人も含めれば、購買者を女性だけに絞った場合の市場規模は、300万人超と推計できる。

マレーシアの地元マーケットで売られている化粧品の中には、未だ低品質なものやブランドのコピー商品なども見られるが、富裕層を中心とした本物志向を持つ消費者は、確実に増加する傾向にある。

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東南アジアのマーケット

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