クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第55弾 – メキシコ 2011年9月13日

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クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第55弾 – メキシコ 2011年9月13日

新興国19カ国レポートについて

本レポートは、海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業様や、海外の政策や法律動向を見ておられる官公庁様、さらには学校法人様、現地事情にご関心のある個人の方に向けて執筆しております。

BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、インドネシア、中国、マレーシア、メキシコ、タイ、バングラデッシュ、南アフリカ、ロシア、ブラジル、ベトナム、韓国、フィリピンの19カ国を対象に、クロスインデックスの現地調査員の情報提供の下に配信してまいります。また、今後、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、インド、パキスタン、ナイジェリア、イランなどの国々を追加していく予定です。

代表取締役社長 中村知滋

メキシコシティの教育事情

メキシコシティ(Mexico City)には、日系企業駐在員の小、中、高校相当年齢の子弟は約180人と推定される(2008年9月)。そのうち殆どが、日本語で授業を行う日本メキシコ学院日本コース(小学校、中学校)と、英語で授業を行うインターナショナルスクール2校、アメリカンスクール1校(いずれも幼稚園から高校)のいずれかに通学している。

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スペイン語より英語

多くの家庭では、帰国後の進学を考え子弟の英語力をアップさせようとしている。しかし、インターナショナルスクールにおいても、日本人生徒数の割りに学校が少ないため、日本人が同じ学校に集中し日本人同士で固まる傾向がある。その他の国の生徒もグループ化し、異文化間のコミュニケーションが少ない学年もある。そのため英国または米国の学校に単独で入学した場合に比べると、英語能力向上の機会が限られる。もう一校のインターナショナルスクールは、世界的な大学入学資格試験であるIBや米国大学入学判定の目安となるSATの指導を行わないので、日本人の子弟は殆ど行っていない。アメリカンスクールは高学年の場合、英語力がないと入学自体がかなり難しい。

スペイン語は、受験にほとんど関係がないこともあるが、英語が精一杯でスペイン語まで手が回らないというのが大多数の子弟の現実である。

英語での学習

インターナショナルスクールやアメリカンスクールは、授業は英語で行われるため相当の英語力がないとついていくのが難しい。また、日本のように教科書や教師の作成したプリントの内容を覚えるのではなく、自分で調べたり意見を英語で書くという課題が多い。英語力が既にある生徒以外は、英語力が十分でないうちから英語の授業に出席し、レポートを提出しなくてはならない。そのため米国人の家庭教師が奪い合いになっている。時間給は250ペソ(約1,750円)である。

また、高校生はIBディプロマと呼ばれる世界共通の大学入学資格の取得を目指す。日本人は語学のハンディが少ない理系科目を選択する場合が多い。コア(基礎)とハイレベル(発展)があるが、後者になると大学レベルになる分野もあり、カリキュラムも違うため日本の教科書、参考書が余り参考にならない。ハイレベルに対応できる理系のネィティブの家庭教師はいない

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メキシコ在住日本人子弟のニーズ

メキシコシティ日本人の生徒の場合、普段の放課後は課題で一杯だが、長い休みや、一週間程度の休みの過ごし方の選択肢が余りない。

英語力向上という点では、ブリティシュカウンシルという英国の文化交流機関が開催する英語教室が、日本人が多く住むポランコ(Polanco)地区にあり人気がある。メキシコ人も外国人も対象で最大15人のグループレッスンである。授業はネィティブにより英語で行われる。小学生~高校生までの場合、週1回2時間15分授業が8週間が1セットで3,473ペソ(約24,000円)である。ただし、夏期講習は1ヶ月にわたるため、日本への帰省や旅行をしたい日本人には使いにくいプログラムになっている。

今後望まれるサービスは、日本での進学に必要な試験(TOEFLやSAT、英検)対策を日本語または英語で実施する塾である。
現状では、受検準備についてはいずれも各自または、家庭教師と勉強するのが一般的である。手続き面では、英語検定日本メキシコ学院に通学している生徒とその家族のみ同校で2級までが受検できるようになっている。その他の生徒、準1級以上の受検希望者は、米国、英国、日本で受検するしかない。

TOEFLやSATは、ネットで申し込みメキシコシティ内で受けることができるが、申し込みは難しいうえ、受検会場周辺の交通事情が分からず、送迎する保護者の精神的負担が大きいので、英語の指導だけではなく、申し込み手続き、受検会場への送迎も期待される付帯サービスである。立地場所としては、在留邦人が多く徒歩で移動できるポランコ地区内が望ましい。

また、余暇を楽しく過ごすプログラムも期待されている。日本と違い、長い休みの間は学校が閉鎖されクラブ活動がない。また、治安が悪いため自由に友人宅を行き来したり、外で遊ぶことができない。そのため、サマーキャンプやスポーツ系、学生向けの博物館ツアーなど、子供たちが誘いあって参加できるようなプログラムが望まれる。

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