クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第67弾 – メキシコ 2012年03月21日

BRICs、NEXT11、VISTA等新興国19カ国 現地ビジネスレポートの定期購読申し込み(無料)はコチラ

mexico

クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第67弾 – メキシコ 2012年03月21日

新興国19カ国レポートについて

海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業の方々を対象に、クロスインデックスの現地調査員からの情報を元に掲載しております。
BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、中国、韓国、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インド、バングラデッシュ、パキスタン、ロシア、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、南アフリカ、ナイジェリアなどの国々を対象としております。(国別レポート一覧はこちら

基幹産業化するメキシコの自動車生産

一般的にメキシコは年中暑い所だと思われがちだが、海抜1,500mを超える中央高原地域では冬場は氷点下になることもある。そんなメキシコ中央高原地域が近年自動車産業で注目を集めている。
メキシコ中部グアナフアト州はこの注目の最前線にある。ここは、2011年6月下旬のマツダの新規進出に続き、ホンダもメキシコ2つ目となる工場建設を発表。これに伴い、日系各社を始めとするTier1、Tier 2と呼ばれるサプライヤー(部材供給業者)も相次いでメキシコ進出を決めている。

貴重な実地調査

メキシコの自動車生産は、以前の家電中心のマキラドーラ(委託加工会社)に代わって国全体の基幹産業となってきている。自動車完成車輸出で世界9位、部品輸出で世界5位となっており、特に新興地域向けの小型車生産が伸びている。グアナフアト州やその周辺でこれらの車両、部品メーカーが各社こぞって実地調査を開始しているが、各種情報の入手に苦戦している状況である。優良な現地サプライヤーを見つけたい、工場従業員への福利厚生や給与レベルを知りたい、近くにおいしい日本料理店はあるのか?等々。

ここで、メキシコに長年住み、街角でタコスをほおばりながら自動車産業に従事してきた、我々のような現地スタッフの出番である。現地化を推し進める各メーカーにとって、言語能力もさることながら我々のような現地スタッフが持っているあらゆる情報は貴重である。日本語/スペイン語通訳翻訳者の需要も急速に高まってきている中、メキシコはアジア諸国と異なり日本語をビジネスで使用できる人がそれほど多くないため、メーカー、現地自治体とも確保に苦戦している。

mexico

mexico

自動車関連日系企業の現地スタッフ

メキシコの自動車関連の日系企業で働く現地採用スタッフは、メキシコ人以外では他の中南米諸国から来た日系人、それからメキシコ人の家族を持つ日本人永住者、単身語学留学した成果を仕事に活かしている方々と多様である。それぞれが個別の経歴、職歴と人生履歴を持っており、ともすれば「小さな日本」的になりがちな現地日本人社会に、適度な変化を与えている存在である。

なお、2011年12月の輸入車販売台数はベンツE300、日産キューブ、トヨタプリウス、BMW520dの順である。ソウルを走る日本車もよく見かけるようになった。

2011年、メキシコ国内輸入車市場はドイツ車が63.7%市場を独占した。特に排気量2,000cc以下の販売比率が前年比で大きく拡大した。

日本車は円高と地震の影響が重なり、2010年2万3,870台から1万8,936台と減少した。市場比率も26.4%から18%に落ちている。しかし、日本車ブランドの中で販売台数が昨年比増加している企業もある。日産はボックスカー「キューブ」が7.9%増加しており、またスバルは664台販売(前年度384台)と成長を見せている。

メキシコへの進出支援、販路開拓、市場調査、メキシコ人アンケート調査、スペイン語翻訳・通訳の御問い合わせはこちらまで


ページの先頭へ