クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート 第68弾 – トルコ 2012年04月10日

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クロスインデックス現地調査員による新興国19カ国レポート
第68弾 – トルコ 2012年4月10日

新興国19カ国レポートについて

海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業の方々を対象に、クロスインデックスの現地調査員からの情報を元に掲載しております。
BRICsNEXT11VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、中国、韓国、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インド、バングラデッシュ、パキスタン、ロシア、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、南アフリカ、ナイジェリアなどの国々を対象としております。(国別レポート一覧はこちら

親日国トルコの安定した経済動向

アジアの最東端にある日本と最西端にあるトルコ。国旗も日の丸、赤地に星と月を描いた新月旗と相反するが、何故?と思うぐらい日本人が大好きな親日国家である。

トルコから見た日本人

和歌山県串本町沖で遭難したトルコ軍艦エルトゥール号救助から始まった日本トルコの友好関係120周年を記念し、2010年に「トルコにおける日本年」が開催され、トルコ国内各地で186の行事が催された。この行事では、トルコ人日本の文化を知ってもらうと同時に、トルコという国に対する認知度が低い日本人への効果もあった。

通りを歩いていると四六時中「ジャポン?」と尋ねてくる興味本位の人たちもいるが、ビジネスの場では「日本」とは勤勉な日本人、高い技術、秩序の整った国というイメージが持たれ、まさにビジネス界のお手本だと考えられている。特にニュースで企業の経営陣や公共団体トップが頭を下げて謝罪をしている映像は、「パルドン(失礼しました)」という言葉はあっても「ごめんなさい」をほとんど言うことのないトルコ人には、日本人はなんと謙虚な民族であろうと、ただひたすら尊敬の念を抱く対象になっている。

親日国であることから、海外拠点としてトルコへ進出してくる日本企業も少しずつ増加してきてはいる。トルコ人には勤勉で優秀な技術者・労働者が多く、残業も厭わない。日本の文化・技術を習得したい、日本人に認められたいという熱心さは新興国ならではの長所である。しかも、人口の半数が29歳以下であるため、労働者人口としても若く、吸収が早い。

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親密な貿易関係

トルコの日本との貿易関係は2011年末のデータによると、輸入42.6億ドル、輸出2.6億ドル:(トルコ統計機構に基づく)と、圧倒的に日本からの輸入超過である。日本からの輸入品目は約75%が機械機器である。トルコからの輸出品は銅鉱、トマトピューレ、たばこ、繊維製品である。

トルコと二国間同盟を結んだ韓国は、自動車、機械産業において日本企業の脅威となっているが、トルコ政府は、2011年末にトルコ経財相が日本を訪問した時に日本とのFTA計画を進めたいと申し出ているほど親密な貿易関係を望んでいる。

トルコは欧州の経済不調にも関わらず2011年GDP成長率7.9%と、確実に経済成長を続けている。1996年にEU関税同盟に加盟し、ヨーロッパとアジアの中間点であるという地政学的な利点を用い、自動車や建設、繊維などの輸出拠点としてこれからも確実に発展していくことが予想される。

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