海外調査や海外進出、海外出張などを検討しておられる企業の方々を対象に、クロスインデックスの現地調査員からの情報を元に掲載しております。
BRICs、NEXT11、VISTAなどのキーワードで取り上げられ、注目されている新興国のうち、中国、韓国、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インド、バングラデッシュ、パキスタン、ロシア、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、UAE、エジプト、トルコ、南アフリカ、ナイジェリアなどの国々を対象としております。(国別レポート一覧はこちら)
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アラブの春激化する中東の情勢、「アラブの春」の影響でアラブ諸国の観光収入は10億ドルもの減収となった。このため、アラブ観光組織(ATT)はこの損失の穴埋めに観光投資をトルコへ行うことを決定した。その第一歩として、ATTの会長で、サウジアラビア皇室の一員でもあるDr.バンダル・ビン・ファハド・アル・フェハイド氏は、トルコ人共同経営者とともにイスタンブール郊外に「マイ・トゥアナ(My.Tuana)スパ・センター」を設立した。 アル・フェハイド氏は今年の終わりまでに3億ドルを投資し20件のホテルを新設、5年後までにはその数を50に増やす計画を立てている。同氏は緑豊かなトルコの温泉地ブルサにも、2億ドルのアラブの資金を投資する温泉施設計画も進めている。ブルサでは2012年4月に「第一回トルコ・アラブ観光・カンファレンス・展示会ATCEX2012」が開催される予定である。このカンファレンスにはエルドアン首相のほか、ATT加盟22カ国の大臣や皇太子レベルの出席が予定され、400以上の観光投資家が参加する。ブルサを昨年訪れた観光客80万人のうち、30万人がアラブ人だった。 アラブ人観光客はトルコ全体で見ても、2011年には前年度比で80%もの増加を示している。この増加は、レバノン、エジプト、チュニジアといったアラブ世界の観光地が「アラブの春」のために観光客を失ったほか、ヨーロッパ諸国がイスラム教徒の女性のスカーフ着用を抑圧する風潮にあり、これらの国に行こうとしていたアラブ人観光客がトルコへ方向転換したことにも起因している。 |
豊富な水と緑アラブ人がブルサを選ぶ理由は、「豊富な水と緑」だというトルコ旅行代理店連盟(Türsab)南マルマラ地方業務推進役員会会長アククシュ氏は、ブルサにあるスキー場、ウルダーにも言及している。「現在ブルサ市、森林省と協力してウルダーに新たな観光投資をする計画があり、アラブ諸国の投資家達から大きな反響があります。ウルダーには1980年以降あまり投資が行われていませんでした。我々はこの計画で、冬期観光の要となるウルダーを「トルコのダヴォス」にしたいと考えています。 この計画が実現すれば、ウルダーは冬の数ヶ月だけではなく、夏も避暑に来る人々を受け入れる巨大施設を擁する観光地となる。すでにアラブ諸国の何社かが施設建設への投資に名乗りを上げている。すでにATTとブルサ市の間では2013年を「アラブ観光首都」とすることが決められており、アラブ人観光客のますますの誘致が期待されている。 |
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ガバレッジ国 | 141 ヶ国 |
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エキスパート国籍 | 138 ヶ国 |
対応言語 | 340 言語 |
エキスパート | 14,369 名 |
海外提携企業 | 421 社 |